それぞれのコーヒー

予定の時間より早く駅に着いたから

駅前のファストフードの店でコーヒーを頼む


笑顔でもないし声も小さくて

何言ってるかも分からない若者君がレジをしている


愛想のない若者なんてよくいる若者だ

スマイル0円はない店だった


そういえば以前

コーヒーを飲みに入った、

山手線の某駅前のファストフード店

えらく御年配の御婦人がレジをやっていた


そして客は

ちょっとばかり年下くらいの御婦人だ


客がメニューを頼んだ後

「運びますね」って言って

コーヒーの乗ったトレーを

客より年上の御年配の御婦人が

震えながら運んだ


なんだか衝撃的を受けた

シュールというか

なんでこんな都会のど真ん中の

駅前のファストフードの店で

白髪の方が朝も早くから働いているんだろう


そんな事を思い出したら

愛想のない若者君が運んでくれる

コーヒーのが

なんだか安心してしまう


それぞれの人生は続いていく